通学部学生のレポート他

連句半歌仙 春の風の巻 2011年5月24日~7月19日

【2011年度「ことばと表現」ID】 連句半歌仙 春の風の巻 2011年5月24日~7月19日 発句 春の風吹けば吹くほど桜散る K 脇 はらりはらりぽろりぽろり 雪 伸びすぎた毛先が少しうるさくて 林 親の小言も右から左 西山 (月) お月見に姉の譲りの晴着きて つね …

昭和人生論 --- 戦争と民俗 ---

【通学部 2009年度 民俗学レポート】 昭和人生論 – 戦争と民俗 - (情報デザイン学科・コミュニケーションデザインコース 谷川真唯) 一 これは、怒濤の昭和を生き抜いて来た一人の男の話である。私は故郷である兵庫県丹波市(旧氷上郡)の古老を訪ねた。 「…

『ツァラトゥストラはこういった』第一部〈三段の変化〉について  空間デザインコース 中村友紀

【2010年度 総合演習 IVA レポート】 『ツァラトゥストラはこういった』第一部〈三段の変化〉について 中村友紀 「しかし、もっとも荒涼たる砂漠のなかで第二の変化が起こる。ここで精神は獅子となる。精神は自由をわがものにして、おのれの求めた砂漠におけ…

半歌仙 白む稜線の巻

【2010年度 言葉と表現 IH】 半歌仙 白む稜線の巻 2010年5月25日~6月15日 発句 春雨に白む稜線わが故郷 荻原 脇 大河を誓うわが滴の日 加藤 第三 滝壷に流れ落ちゆくポリバケツ 刀根 拾うか否か我が身に問ひし 船見 (月) 月明かり見つけた迷子に同情し 加…

連句半歌仙余 (2009.7.14)

2009年度【ことばと表現1-I】 連句半歌仙余 (2009.7.14) 雨の中亀の頭をふみ渡る (根崎) 昔に飼ってた太郎と次郎 (進藤) 相方よぽつんと座るハチ公前 (川上) ガラスにうつる不安なファッション (川上) かっこつけ苦手なコーヒー飲みほした (かわ…

二〇〇九年四月二十八日 吟行詠草 (2009.5.4)

2009年度 【ことばと表現1-I】 二〇〇九年四月二十八日 吟行詠草 (2009.5.4) 小雨降る一人で帰るとぼとぼと家に帰れば一人で晩メシ 進藤 雨の日に傘をさしつつ取る電話友の声する電話の温度 荻野 高野川雨降る中で待ち合わせ激しい流れに時間も流され 杉田…

観光の町の埋もれた苦渋

2009年度【環境文化論・飛騨】学生レポート 観光の町の埋もれた苦渋 (染織コース 豊崎洋子) はじめに 建築の師が飛騨匠文化館を設計した。釘を一本も使わない伝統的な土蔵建築で作られた飛騨の匠文化館は、古川大工の技と歴史を伝える博物館である。千年以…

「人と関わることが何よりも楽しい 桑田ゆきのさん」 (クリエイティブ・ライティングコース 山脇益美)

【2008年度後期「ことばと表現」レポート】 人と関わることが何よりも楽しい 桑田ゆきのさん (山脇益美) 毛糸の帽子、ブルーの襟巻。ところどころ白髪の混じる、ふわりとした髪の毛。小さくて可愛らしい目。顔じゅうに広がるしわには、ゆきのさんの人生が…

【2008年度後期「ことばと表現」】 『聞き書き』 (杉崎香織)

【2008年度後期「ことばと表現」レポート】 聞書き 杉崎香織 (クリエイティブ・ライティング・コース) 今での人生の中の三つのエピソードって言われても、あまり大したものはないと思うけどと言って笑う母。それでも構わないから何か聞かせてと頼むと、と…